一氾文学会

会の趣旨

最も広い意義における文学は、文(あや)、すなわちこの世界を織りなしている全てのテクスチュアに関する学であり、人のあや=人文学と、天のあや=天文学(すなわち地のあやをも含むところの自然科学)の双方を包括するものとして構想されます。他方、狭義における文学は、文字 littera が連なって行をなすところの「文 litterae」がそもそも何物であり、いかなる機能をもってそのつど稼働しているのかに関する普遍的な学として構想されます。一氾文学会はこの双方の学が対象とする諸事象およびそれらの相互反照にかかわる諸事象について観察検討することをその営為とします。

したがって当学会では、「文学」は「人文学」の上位概念として扱われ、いわゆる文学作品に関する学は探求営為全体のごく一部をなすにすぎません。また、文をもって記述することを介して考察探究が行われる限り、文ならざるものを含めあらゆる事象がその対象となります。

2017.9.3